トレーニングをした翌日、筋肉痛になると「昨日はしっかり効いた」と感じる方は多いのではないでしょうか。
反対に、筋肉痛がほとんどないと、「負荷が足りなかったのでは?」「トレーニングの効果がなかったのでは?」と不安になることもあるかもしれません。
しかし、筋肉痛の強さとトレーニングの効果は、必ずしも比例するわけではありません。
筋肉痛がなくても、目的に合ったトレーニングができていれば身体はしっかり刺激を受けています。
今回は、筋肉痛が起こる理由と、トレーニングの効果を考えるうえで大切なポイントについて解説します。
なぜ筋肉痛が起こる?
トレーニングをした数時間後から翌日以降に感じる痛みは、「遅発性筋肉痛」と呼ばれています。
特に、普段あまり行わない運動をしたときや、いつもより負荷を高くしたとき、新しい種目を取り入れたときなどに起こりやすいとされています。
また、ダンベルをゆっくり下ろす、坂道を下るといった、筋肉が力を発揮しながら引き伸ばされる動きでも筋肉痛が起こりやすくなります。
一方、同じトレーニングを継続していると、以前ほど筋肉痛を感じなくなることがあります。
これは、必ずしもトレーニングが効かなくなったということではありません。身体がその運動や負荷に適応してきた結果とも考えられます。
筋肉痛=効果が高いとは限らない
「筋肉痛が強いほど、筋肉が成長している」と考えてしまいがちですが、筋肉痛はトレーニング効果を直接示すものではありません。
例えば、普段トレーニングをしていない人が久しぶりに運動をすると、比較的軽い運動でも強い筋肉痛になることがあります。
反対に、継続的にトレーニングしている人は、しっかりと負荷をかけても筋肉痛がほとんど出ないことがあります。
つまり、「痛い=良いトレーニング」「痛くない=効果がない」と単純に判断することはできません。
トレーニングの目的が筋力向上なのか、筋肉量を増やすことなのか、競技パフォーマンスを高めることなのかによっても、見るべきポイントは変わります。
筋肉痛を目的にしない
トレーニング後に筋肉痛がないと、次はもっと重量を増やそう、回数を増やそうと考える方もいるでしょう。
しかし、「筋肉痛を起こすこと」が目的になってしまうと、必要以上に負荷を高めてしまう可能性があります。
強い筋肉痛が残れば、次のトレーニングや競技練習で思うように身体を動かせないこともあります。
特にスポーツをしている場合、トレーニングだけを頑張ればいいわけではありません。
試合や競技練習とのバランスを考えながら、必要な刺激を身体に与えていくことが重要です。
「痛み」ではなく「変化」を見る
トレーニングの効果を確認するときは、筋肉痛の有無だけではなく、実際に身体がどう変化しているかを見ることが大切です。
以前より扱える重量が増えた、同じ重量でも安定して動かせるようになった、フォームが崩れにくくなった、同じ動作を楽に行えるようになった。
こうした変化も、トレーニングによる成長を確認するひとつの方法です。
スポーツであれば、動き出しがスムーズになった、当たり負けしにくくなった、終盤まで動けるようになったなど、競技中の変化にも目を向けてみましょう。
筋肉痛は、トレーニングによって起こる身体の反応のひとつです。
筋肉痛があるかどうかだけでその日のトレーニングを評価するのではなく、「何のためにトレーニングをしているのか」を明確にし、その目的に対して身体が少しずつ変化しているかを確認していくことが大切です。